家づくりコラム12:「見積もりはどこに取る?相見積もりか特命か」

query_builder 2026/01/16
ブログ

みなさん、こんにちは。

大阪・岸和田、南大阪、和歌山を拠点に『住まいに愛着を』をコンセプトに活動している I Live|田辺弘幸建築設計事務所の田辺です。



「見積もりはどこに取る?相見積もりか特命か」



家づくりが具体化してくると、必ず出てくるのが「見積もり、どこに頼む?」という悩みです。

大きく分けると選択肢は2つ。


  • 相見積もり(複数社に見積もりを取る)
  • 特命(この会社にお願いする、と決めて見積もりを取る)



どちらが正解、ではなく “何を大事にしたいか” で選び方が変わります。今日はそれぞれの特徴と、失敗しやすいポイントを整理します。





相見積もりのメリット・注意点




相見積もりのメリット



  • 価格の幅が見える(相場観をつかみやすい)
  • 提案の違いが出る(施工方法・工夫・考え方が見える)
  • 緊張感が生まれやすい(見積もりが丁寧になりやすい)




相見積もりの注意点(ここでつまずきやすい)



相見積もりで一番多い失敗は、比較できていないのに比較してしまうことです。


図面や仕様が曖昧な状態だと、各社がそれぞれの前提で見積もるので、金額がバラバラになります。

その結果、


  • 安い会社に見える(実は含まれていない項目が多い)
  • 高い会社に見える(丁寧に入れているだけ)
  • 「結局どれが正しいの?」となる



という状況が起きやすいです。


相見積もりをするなら、最低限、


  • 仕上げの範囲(床・壁・天井のレベル感)
  • 設備の想定(キッチン・浴室・空調など)
  • 外構や照明、カーテンの扱い
  • 地盤改良や造成の可能性



など、“どこまで含めて比較するのか” を揃えておく必要があります。





特命のメリット・注意点




特命のメリット



  • 家づくりがスムーズに進む
  • 施工の現実に即した金額が出やすい
  • 設計者・施工者・施主でチームが組みやすい



そして最近は、ここが一番大きいと感じています。





最近、特命が増えている理由



実は最近、僕の事務所では特命でお願いするケースが増えています。

理由はシンプルで、建築費が日々上がっているからです。


いまは、計画が進んでから「思ったより高い」と気づくと、手戻りが大きくなります。

だからこそ、計画の早い段階で概算金額を掴むことが重要になってきました。


特命で工務店さんに入ってもらうと、図面が固まりきっていなくても、


  • その地域の相場感
  • 施工の段取りや難易度
  • コストが跳ねやすいポイント(外構・設備・断熱・造成など)



を踏まえて、現実的な金額感を早めに共有できます。

結果として「やりたいこと」と「予算」のすり合わせを前倒しでき、計画全体がぶれにくくなります。


この意味では、相見積もりか特命かは“好み”というより、計画のどの段階で金額の確度を上げたいかの選択になってきています。





ただし、特命にも注意点がある



特命は進めやすい反面、注意しないと不安が残ります。ポイントは3つです。



1)「一式」が多い見積もりは不安が残る



特命であっても、根拠が見えない見積もりだと後から揉めやすいです。

「一式」の割合が多い場合は、


  • 何が含まれているか
  • どこからが別途か
  • 変更するとどの項目が増減するか



を整理しておくと、納得感が変わります。



2)VE提案(コスト調整案)の“優先順位”を決めておく



金額調整の場面では「削れば下がる」は当然起きます。

でも大事なのは、何を守って、何を調整して良いか。


  • 絶対に譲れないところ(性能、素材、空間の気持ちよさ)
  • 調整しても良いところ(仕様のグレード、造作の範囲)



この線引きができていると、特命の打合せは前向きになります。



3)特命=言い値、にならない仕組みをつくる



特命だからといって、何でもお任せにするのではなく、

見積もりの見える化と範囲の明確化をセットにすること。


設計事務所が間に入る場合は、ここをきちんと整えることで、

施主さんが安心して進められる状態をつくれます。





どっちを選ぶ?判断の目安




相見積もりが向くケース



  • 施工会社の候補がまだ定まっていない
  • 比較して納得して決めたい
  • 条件(図面・仕様・範囲)を揃える準備ができている




特命が向くケース



  • 信頼できる工務店・紹介先がすでにある
  • 設計の方向性や価値観を共有できている
  • 早い段階で概算を掴み、手戻りを減らしたい






まとめ:大事なのは「見積もりの取り方」より「見積もりの土台」



最後に結論です。


見積もりで一番怖いのは、

“安く見えた”のに、あとから増えていくこと。


これは施工会社の良し悪し以前に、

見積もりの土台(図面・仕様・範囲)が曖昧なことが原因で起きます。


相見積もりでも特命でも、


  • 比較できる状態にする
  • 根拠が見える状態にする



この2つが揃えば、判断は一気に楽になります。


そして今のように建築費が上がり続ける局面では、

早い段階で現実的な概算を掴み、計画をぶらさない。

その意味で、特命はますます相性の良い選択になってきていると感じます。

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I Live|田辺弘幸建築設計事務所

田辺 弘幸(たなべ ひろゆき)
昭和56年12月12日生まれ
一級建築士
大阪府岸和田市生まれ


設計事例はこちらをご覧ください


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