森の風景を取り込む、半階上げたリビング

query_builder 2026/07/23
ブログ

みなさん、こんにちは。

大阪・岸和田、南大阪、和歌山を拠点に、「住まいに愛着を」をコンセプトに活動している、I Live|田辺弘幸建築設計事務所の田辺です。


今回は、敷地に残されていた小さな森を生かして計画した住まいをご紹介します。

駅に近い住宅地でありながら、木々の揺れや四季の移ろいを身近に感じられる敷地。

この場所がもともと持っている風景を、どのように暮らしの中へ取り込むかが、設計の大きなテーマとなりました。


小さな森に寄り添う住まい


敷地には、もともと小さな森が残されていました。

新しく家を建てるからといって、敷地を一度まっさらにするのではなく、そこにある木々や風景をできるだけ生かしたいと考えました。


住まいは、森に寄り添うように配置しています。

リビングから窓の外を眺めると、手前の芝生、その先に残された木々へと視線が伸びていきます。

建物だけで完結するのではなく、庭や森も含めて、ひとつの住まいとして考えています。



リビングを半階上げる


この住まいでは、リビングの床を地面から半階上げています。

半階上げることで、道路や周囲の建物ではなく、芝生の先にある木々が自然と視線に入るようにしました。

床の高さが変わると、同じ場所に設けた窓でも、見える風景は大きく変わります。

立ったときだけではなく、ソファに座ったときや床に腰を下ろしたときにも、森の緑を感じられるよう、床と窓の高さを調整しています。

半階という高さの変化が、暮らしと森との距離を近づけてくれました。



森の風景を切り取る窓


森に向かって設けた大きな窓は、光を取り込むためだけのものではありません。

窓の先に広がる風景を切り取る、額縁のような存在です。

春には新しい葉が芽吹き、夏には深い緑が広がる。

秋には葉が色づき、冬には枝の間からやわらかな光が差し込みます。

窓の外に見える風景は、毎日同じようで少しずつ変わっています。

暮らしの中で、ふと季節の変化に気づく。

そのような何気ない時間が、住まいへの愛着につながっていくのだと思います。


敷地にあるものから考える


住宅の設計では、建物の間取りや形を考える前に、まず敷地を丁寧に見ることが大切です。

木々の位置や地面の高低差、光や風の入り方、周囲からの視線。

その土地にある一つひとつの要素を読み取りながら、建物の配置や床の高さ、窓の開き方を考えていきます。


この住まいも、敷地に残されていた森があったからこそ生まれました。

森をなくして建物を整えるのではなく、森を残し、その風景に住まいを寄り添わせる。

半階上げたリビングは、森の風景を暮らしの中へ取り込むための場所です。

駅に近い便利な場所でありながら、木々の揺れや四季の移ろいを身近に感じながら暮らせる住まいとなりました。


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I Live|田辺弘幸建築設計事務所

田辺 弘幸(たなべ ひろゆき)
昭和56年12月12日生まれ
一級建築士
大阪府岸和田市生まれ


設計事例はこちらをご覧ください


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