家づくりコラム10:家の骨格を決める|基本設計で固める5つのポイント で考えて

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ブログ

みなさん、こんにちは。

大阪・岸和田、南大阪、和歌山を拠点に『住まいに愛着を』をコンセプトに活動している I Live|田辺弘幸建築設計事務所の田辺です。


前回は、設計を進めるうえでの「ファーストプランではどこまで考えているか」をお話ししました。

今回はその次にくる段階、基本設計について書きます。


家づくりの流れの中で、基本設計はよく「間取りを決める段階」と思われがちです。

もちろん間取りも大事なのですが、実際はもう少し広く、家の骨格(暮らしの土台)を固めていく段階だと考えています。


ここが曖昧なまま先へ進むと、後から「やっぱりこうしたい」が増えて、図面も金額も揺れやすくなります。

逆に、基本設計で骨格が決まると、次の実施設計がスムーズになり、見積もりも読みやすくなっていきます。




基本設計とは?「骨格」を固める工程



基本設計は、ひとことで言うと

暮らしの優先順位を整理し、間取り・大きさ・窓・構造の方向性まで含めて全体像を整える工程です。


この段階では、仕上げ材の品番を細かく決め切るというより、

「どんな家にするか」を図面として成立させるための“芯”を作っていきます。





家の骨格を決める|基本設計で固める5つのポイント



ここからは、基本設計で特に大切にしている「5つのポイント」を紹介します。





1)暮らしの優先順位を決める(何を大事にする家か)



まず最初に固めたいのが、家の“価値基準”です。


  • 家族が集まる場所を一番心地よくしたい
  • 家事動線を最優先したい
  • 収納を増やしてスッキリ暮らしたい
  • 眺めの良い方向に居場所をつくりたい
  • 将来の暮らし方の変化に備えたい



家は、全部を100点にするのが難しいことも多いです。

だからこそ、基本設計では「何を優先するか」をはっきりさせます。

この優先順位が、間取りや窓の位置、部屋の大きさの判断基準になります。





2)間取りと動線を整える(毎日の使いやすさをつくる)



次に、暮らしの器としての間取りを整えます。

部屋の数を並べるだけでなく、動線のストレスがないかを丁寧に確認します。


  • 玄関からリビングにどう入るか
  • キッチンから洗濯・物干しまでの流れ
  • 来客動線と家族動線の重なり具合
  • 子どもの成長や在宅ワークへの対応
  • 収納が「使う場所の近く」にあるか



ここが整うと、住んでからの小さな不満が減ります。

結果として「愛着が育つ家」に近づいていきます。





3)ボリュームと高さを決める(広さより“伸びやかさ”)



基本設計で大事なのは、床面積だけではありません。

同じ面積でも、天井高さや抜け、視線の通り方で体感は大きく変わります。


  • 吹抜けにするか、勾配天井にするか
  • 天井高さをどこで変えるか
  • 視線が抜ける方向(庭・窓・廊下の先)をつくるか
  • 家具の置き方まで含めた“居場所の寸法”



「広さ」よりも、「どう居られるか」。

この体感の骨格を決めるのが、基本設計の大きな役割です。





4)窓と採光・通風を組み立てる(景色とプライバシーの両立)



窓は、ただ明るくするためのものではなく、

景色の切り取り方や、外との関係性をつくる大事な要素です。


  • どこに座ったとき、何が見えるか
  • 外からどう見られるか(視線の方向)
  • 朝日・西日への対策
  • 風の通り道のつくり方
  • 季節の光の入り方



「大きい窓=正解」ではなく、暮らしに合った窓が正解。

基本設計では、窓の位置や高さを、間取りと同じくらい丁寧に組み立てます。





5)構造・設備の方向性を固める(無理のない成立)



最後に、図面として「成立」させるために、構造と設備の方向性を固めます。


  • 耐震の考え方(壁量・バランス)
  • 梁や柱の位置が間取りと矛盾しないか
  • 水回りの位置(配管ルートが無理なく通るか)
  • 収納・天井内スペースの確保
  • 将来のメンテナンス性



この整理ができていると、次の実施設計で納まりを詰める時に大きな手戻りが減ります。





基本設計の段階で「見積もり」はどこまで分かる?



基本設計が進むと、工事費も気になってきます。

ただ、この段階の見積もりは、あくまで**概算(レンジ)**として捉えるのがおすすめです。


なぜなら、基本設計ではまだ


  • 仕上げ材の品番
  • 建具や造作の仕様
  • 設備の型番
  • 細かな納まり



といった金額に直結する情報が、すべて確定しているわけではないからです。


ここを「概算なのに確定価格だと思ってしまう」と、後でギャップが生まれやすい。


だからこそ、次の工程である実施設計が重要になります。





次回予告:実施設計図書で“見積精度の土台”をつくる



基本設計で家の骨格が固まると、次は実施設計で

仕様・寸法・納まりを整理し、施工者さんが見積書・施工図をつくれる状態にしていきます。


次回は、

「実施設計図書とは?|正確な見積もりを取るための図面」

というテーマで、図面の情報量と金額ブレの関係をもう少し具体的に解説します。




「基本設計って、どこまで決めたらいいの?」

「今の段階で見積を取っていいのか迷っている」

そんなときは、状況を整理するところから一緒に考えます。お気軽にご相談ください。

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I Live|田辺弘幸建築設計事務所

田辺 弘幸(たなべ ひろゆき)
昭和56年12月12日生まれ
一級建築士
大阪府岸和田市生まれ


設計事例はこちらをご覧ください


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