4月から何が変わる?建築確認における4号特例の廃止について

query_builder 2025/04/03
ブログ

みなさん、こんにちは。大阪、岸和田、南大阪、和歌山を拠点に『住まいに愛着を』をコンセプトに、住まうごとに味がでる家づくりを目指している I Livel田辺弘幸建築設計事務所の田辺です。


2025年4月1日から、建築確認申請に関する制度が大きく変わりました。
これまで木造2階建ての住宅など、比較的小規模な建物については「4号特例」と呼ばれる仕組みにより、構造や防火に関する審査を省略することが可能でした。
この特例制度が、今月から廃止されたのです。




■ 「4号特例」とは?


建築確認申請では、建物の構造・防火・避難に関する審査が行われますが、従来は「4号建築物(木造2階建て以下などの小規模建築物)」について、建築士が設計している場合には、構造部分の詳細な審査を省略できるという制度がありました。
これは、行政や確認検査機関の負担を軽減し、申請を円滑に進めることを目的としたものでした。




■ なぜ廃止されたのか?


近年、地震や気象災害による建物被害のリスクが高まる中、小規模建築物であっても構造の安全性を確認すべきだという考えが強まりました。
また、建築士による設計であっても施工時に不備があったり、構造上の検討が不十分だったりする事例が散見されていたことも背景にあります。

こうした流れを受け、2025年4月からは4号特例が廃止され、該当する建物は「新2号建築物」として構造審査の対象となりました。




■ これからどうなるの?


今後、2階建て木造住宅などでも、建築確認申請の際には構造図や構造計算書の提出が必要になります。
改修や増築の場合でも、構造に関わる工事であれば、確認申請が必要になる可能性があります。


この制度改正により、以下のような変化が予想されます:

  • 審査期間がこれまでより長くなる可能性があること

  • 構造に関する資料の作成や提出の手間が増えること

  • 確認申請後のチェックや修正対応に時間を要すること


つまり、今までよりも設計と申請にかかる時間と労力が増えることになります。
私たち設計事務所としても、構造の検討にこれまで以上に力を入れ、信頼できる構造設計者と連携しながら、安全で安心できる住まいづくりを目指していきます。




■ 改修工事では何が確認申請の対象になるのか?


特に増えてくると予想されるのが、既存住宅の改修・リノベーションに関する相談です。
今回の改正では「主要構造部の過半をやり替える場合」に、大規模修繕・大規模の模様替えとして確認申請が必要になります。

しかし「過半」とは何を基準に判断するのか。ここが非常に重要です。

例えば、


  • 屋根のふき替え
     垂木や野地板を残した上での改修であれば申請不要。
     野地板を半分以上やり替える場合は申請が必要になります。
     現実的には、垂木を残し、補強の上に構造用合板を上張りする方法であれば確認申請不要なケースが多くあります。

  • 外壁
     間柱やバラ板などの既存下地を残し、その上に構造用合板や防水層、仕上げを重ねる場合は申請不要。

  • 窓の交換・断熱材の入替・1階床の改修・基礎補修
     これらは「主要構造部」ではないため、基本的に申請不要です。

  • 階段のかけ替え
     階段の位置を変える、勾配を緩やかにするなどの「かけ替え」は、主要構造部に関わる改修と見なされ、申請が必要です。


つまり、スケルトンにしてのフルリノベーションや階段のかけ替えを含む計画では、原則として確認申請が必要になります。
逆に言えば、「耐力壁を半分以上残す」「屋根や外壁の下地を活かす」といった形で工事内容を調整すれば、確認申請が不要となるケースもあります。


加えて注意したいのが、違法に増築されたカーポートや物置など。申請が必要な工事の際には、こうした部分を適法に是正する必要があります。


なお、木造平屋建てで200㎡以下の建物については、これまでと同様に特例対象として確認申請が不要な場合もありますが、「手続きが不要=法令を無視して良い」わけではありません。
設計・施工にあたっては、引き続き法令の遵守が求められます。




■ まとめ


4号特例の廃止により、設計や申請の手間は確かに増えますが、その分、住まいの安全性や信頼性が高まることも事実です。
これからは「確認申請を出すかどうか」だけでなく、「どう工事を組み立てれば確認申請が不要になるか」といった視点も求められます。

制度の変化を前向きにとらえながら、より安心で愛着の持てる住まいを一緒につくっていければと思います。


----------------------------------------------------------------------
----------------------------------------------------------------------

I Live|田辺弘幸建築設計事務所

田辺 弘幸(たなべ ひろゆき)
昭和56年12月12日生まれ
一級建築士
大阪府岸和田市生まれ


設計事例はこちらをご覧ください


大阪・岸和田の設計事務所 I Live | 田辺弘幸建築設計事務所は、『住まいに愛着を』をコンセプトに、住まうごとに味がでる家づくりを目指しています。
お問合せはメール、電話等でお気軽にご連絡お願いします。
------------------------------------------------------------------------------
I Live | 田辺弘幸建築設計事務所

電話番号 072-447-5330
営業時間 9:00~17:00
定休日  土・日・祝(打合せは可能です)
大阪府岸和田市磯上町6-12-11
ilive.arch@gmail.com
インスタグラムはこちら←Follow me!
------------------------------------------------------------------------------


----------------------------------------------------------------------

NEW

VIEW MORE

CATEGORY

ARCHIVE

TAG