連休に東京に行ってきました。まずは、石上純也氏設計の神奈川工科大学ＫＡＩＴ工房。かなり遠かったですが、体験できてよかった。

「家具とか道具とか植物とか、いろいろな具体的な要素が入ってきても、どこまでも壊れないような抽象性を考えたいと思っていました。それぞれの関係性があいまいなために、どんなものでも受け入れられる感じです。
－中略－
すごくミニマルな空間というよりは、ほとんど何も隠されていないのですが、すべての要素ができるだけ等価になることで、抽象的に見えるような、そういう強度を持つ空間をつくっていきたかったのです。」

石上さんは、新建築紙上でこのように述べています。今回体験してみて、仰っておられることが実現されているように感じました。非常に細い柱も、植物も、ミニマムなテーブルセットも、雑多な棚も、作業着を着たおっちゃんも、それぞれの要素が絶妙なバランスで空間を形づくっています。こんな空間はまねしようと思ってもまねできない、奇跡のような空間でした。

そしてなによりも、普通に使われていることに感心しました。

柱の向きも非常によく検討されていて、開いたところと少し閉じたところをうまく作り出しています

ともかく、屋根がめちゃくちゃうすい。びっくりするほどきれいです。ただ、クーラーが入っていても結構暑かったですが・・・。