みなさん、こんばんは。大阪、岸和田、南大阪、和歌山を拠点に『住まいに愛着を』をコンセプトに、住まうごとに味がでる家づくりを目指している　I Livel田辺弘幸建築設計事務所の田辺です。

先日、建具メーカーさんと話す機会があり、注文住宅と建売住宅の違いについて意見を交わしました。「注文住宅は性能や素材が良いのはわかるけれど、価格差以上の価値が本当にあるのか？」という疑問が話題に上がり、改めてこのテーマの奥深さを感じました。

実際、どちらを選んでも「住む」という目的は達成されます。最近の建売住宅は断熱性能や耐震性も向上しており、基本的な快適さは十分に確保されています。普通に生活するには全く問題ありません。しかし、家はただの「箱」ではありません。人生の多くの時間を過ごす場所であり、そこでの暮らしが豊かであるかどうかが、本当に重要なポイントです。

たとえば、服で考えてみるとどうでしょう。ユニクロのような手頃で高品質な服を選ぶのか、それともお気に入りのブランドで自分にぴったりの一着を選ぶのか。自分にぴったりのお気に入りの一着を着るとなんだかうきうきし、生活が楽しくなるでしょう。同じように、自転車もママチャリで十分移動はできますが、ロードバイクで走る爽快感やフィット感は、体験そのものを特別なものにしてくれます。注文住宅は、まさにこの「自分に合った特別感」を味わえる住まいづくりです。

注文住宅では、住む人のライフスタイルや価値観を基に家を設計します。家族構成や趣味、将来の変化を見据えて間取りを考えたり、素材を選んだりすることで、家そのものが住む人の人生に寄り添う存在となります。たとえば、大好きな景色を楽しむための窓や、家族が自然と集まるリビング、趣味を楽しむスペースなど、暮らしを豊かにする工夫が凝らされています。その結果、家は「ただ住む場所」ではなく、「自分たちらしい生き方を形にした空間」になります。

一方、建売住宅は価格や利便性が大きな魅力です。すでに完成しているため、スムーズに入居できるのは大きなメリットです。しかし、間取りや設備が既製品のため、住む人のライフスタイルに完全に合うとは限りません。そのため、暮らし始めてから細かい不満が出ることもあります。

家は人生の多くの時間を過ごす場所であり、その質が人生全体の幸福感にも影響を与えます。コストや利便性を重視するのか、長期的な満足感や特別な空間を求めるのか。住まいの選択はライフスタイルの選択であり、また人生の選択でもあります。あなたの理想の暮らしはどんな形ですか？その実現のために、どのような住まいを選びますか？答えは人それぞれです。納得がいく後悔のない選択をしてください。

では、今日はこのへんで。