みなさん、こんばんは。I Livel田辺弘幸建築設計事務所の田辺です。

最近ばたばたで休めない日々が続き、アイデアが枯渇してしまいそうだったので、気分転換に建築を見にいきました。設計の気分転換に建築を見に行くという、結局仕事？という声が聞こえてきそうですが、設計者は建築を見に行くのが趣味という方が多いです。いい建築を見ると満たされますので、定期的に見に行く必要があります。

ということで、前から気になっていた丹波篠山に行って来ました。街はもちろん魅力的なのですが、今回の目的地は現代美術家の杉本博司氏と建築家の榊田倫之氏が主宰する「新素材研究所」が改修設計を手掛た黒豆の老舗『小田垣商店』のショップ＆カフェ。

登録有形文化財である老舗の商家をこだわり抜いた素材、丁寧な職人技により改修し、圧倒的な空間ができていました。元の商家の良さを最大限に引出しながらも、敷石や手水鉢、土などを大胆に使い現代的な空間に昇華されていました。

床には敷石、什器には手水鉢を転用しています。庭のデザインも見切り材がそれぞれきちんと造られており、調和がとれた素敵なデザインでした。

カフェは僕が行った際は9組も待っていて、やめておこうかとも思ったのですが、待ってる組数が携帯からわかるようになっていたため、待ち時間に街歩きをすることができました。建築だけではなく、ソフト面も勉強になります。小田垣商店が作成したであろう観光マップもとてもよくできていて、事業者が自分のことだけではなく街のことを考え、それが結果的に自身のビジネスに帰ってきているように感じました。

同じく城下町である岸和田にとても参考なると思います。岸和田でも街全体のことを考え建築を造っていきたいです。

丹波篠山の街についてはまた明日。