家づくりコラム6:建築の失敗はなぜ起こる?設計前に整理すべきこと(家づくり 失敗 原因)

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ブログ


みなさん、おはようございます。

大阪・岸和田、南大阪、和歌山を拠点に『住まいに愛着を』をコンセプトに活動している I Live|田辺弘幸建築設計事務所の田辺です。


家づくりの相談でよく聞くのが、

「建ててから気づいた」「もっと早く知っていれば…」という言葉です。


実は、家づくりの失敗原因の多くは“施工のミス”ではなく、設計に入る前の整理不足から起こります。

今回は「なぜ失敗が起こるのか」と「設計前に整理すべきこと」を、できるだけ具体的にまとめます。




よくある「家づくりの失敗原因」は“3つのズレ”



失敗は、だいたいこの3つのズレで説明できます。


  1. 理想と現実のズレ(土地・法規・予算・性能)
  2. 家族の中のズレ(優先順位・暮らし方・将来像)
  3. 言葉とイメージのズレ(「広い」「明るい」「おしゃれ」など曖昧な表現)



このズレを抱えたまま進むと、途中で必ず歪みが出ます。

その歪みが「追加費用」「住みにくさ」「後悔」に変わります。




失敗が起こるタイミングは、だいたい“設計前〜基本設計の序盤”



家づくりは、進めば進むほど変更コストが上がります。


  • 設計前:考え直しが効く(コスト小)
  • 基本設計:変更はできるが、全体に波及(コスト中)
  • 実施設計〜工事中:変更が“高い・遅い・揉める”(コスト大)



なので、失敗を防ぐいちばん効くポイントは、設計前の要件整理です。

(この話は、「建築計画はなぜ『最初』が一番大切なのか」とセットで読むと理解が深まります)



設計前に整理すべきこと:まずはこの「7つ」



1) 暮らしの前提条件(今と5〜10年後)



  • 家族構成の変化(子ども、親の介護、独立)
  • 在宅ワークの頻度
  • 車の台数、趣味・道具(アウトドア、DIY、楽器など)
  • 家事の分担、生活リズム



間取りは“今の便利”だけで作ると弱いです。

「将来どう変わるか」まで含めて前提を置くと、ブレが減ります。





2) 優先順位(トップ3を決める)



要望を全部叶えるのは難しい。だからこそ、最初に決めたいのはこれです。


  • 絶対に譲れないこと(3つまで)
  • できれば叶えたいこと
  • なくても困らないこと



例えば、

「広さ」より「冬暖かい(断熱)」が上なら、設計の答えは変わります。





3) 予算は“総額”で考える(建物以外が落とし穴)



よくある失敗原因がこれです。


  • 建物本体価格だけで予算を組む
    → 外構、地盤、造成、給排水引込、照明・カーテン、家具、登記、保険、ローン諸費用…が後から乗る



家づくりの予算は「全部でいくら」から逆算が基本です。

ざっくりでも良いので、早めに枠を決めるのが失敗予防になります。





4) 土地・敷地条件の“制約”を見える化する



土地は同じに見えても、設計の難易度が全然違います。


  • 高低差・擁壁
  • 接道条件(道路幅、角地、車の出入り)
  • 日当たりと周辺からの視線
  • 隣地状況(将来建つ可能性)
  • 法規(用途地域、防火、斜線、風致など)



ここを見誤ると、

「思ったより建てられない」「窓が取れない」「外構が高い」などに直結します。





5) 性能の基準(断熱・耐震・防音など)を言語化する



「なんとなく快適に」は危険です。


  • 冬の寒さが嫌なのか
  • 夏の暑さが嫌なのか
  • 光熱費を抑えたいのか
  • 音に敏感か(道路、近隣、楽器、子ども)



性能は、後から上げにくい項目です。

“どこまで欲しいか”を最初に言葉にしておくと失敗しにくいです。





6) 施工者(工務店/会社)の選び方の方針



工務店さん選びで揉める原因は「比較の基準がない」こと。


  • 価格重視なのか
  • 施工品質や現場管理を重視するのか
  • 仕様変更への対応力を重視するのか
  • 相性(レスの速さ、説明の丁寧さ)を重視するのか



この基準がないと、見積が出た瞬間に迷子になります。

(「設計事務所と工務店の違い」とセットで読むのもおすすめです)





7) 家族の合意形成(“決め方”を決める)



地味ですが最重要です。


  • 誰が最終決定者か
  • 迷った時は何を基準に戻るか(優先順位)
  • 決めるタイミング(都度?週1回?)
  • 変更ルール(増額は◯万円まで等)



ここが曖昧だと、途中で疲れて「なんとなく」で決めてしまい、住んでから後悔が増えます。




失敗しやすい人ほど、最初に“相談”した方がうまくいく



皮肉ですが、家づくりは

**「具体的になってから相談」より「具体化する前に相談」**の方が失敗しにくいです。


  • そもそも何を決めるべきか
  • 予算の組み方
  • 土地の見方
  • 要望の整理の仕方



このあたりは、プロが伴走すると一気に整理が進みます。

(「建築家に相談するタイミングはいつが正解?」にもつながる話です)





まとめ:失敗を防ぐコツは「設計前に“言葉”を揃えること」



家づくりの失敗原因の多くは、

「設計」や「施工」の前段階で、前提や優先順位が揃っていないことから起こります。


最後に、今日の要点をもう一度。


  • 失敗は“3つのズレ”から生まれる(理想/現実・家族内・言葉/イメージ)
  • 変更コストが安いのは設計前〜基本設計序盤
  • 設計前に整理すべきは「7つ」(暮らし/優先順位/総予算/敷地制約/性能/施工者方針/決め方)





もし今、

「まだ何も決まっていない」「土地も迷っている」段階なら、むしろちょうど良いタイミングです。

要件整理と優先順位づけから一緒に進めますので、気軽にご相談ください。


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I Live|田辺弘幸建築設計事務所

田辺 弘幸(たなべ ひろゆき)
昭和56年12月12日生まれ
一級建築士
大阪府岸和田市生まれ


設計事例はこちらをご覧ください


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