みなさん、こんにちは。
大阪・岸和田を拠点に「住まいに愛着を」をコンセプトに活動している I Live｜田辺弘幸建築設計事務所の田辺です。

家で過ごす時間が長くなるほど、暮らしの質が問われるようになりました。ただ広さがあるだけではなく、気持ちよく、リラックスできる「居場所」がいくつあるか。それがこれからの住まいの大事な要素だと私たちは考えています。

とくに注目しているのが、LDKとつながるアウトドアリビングという考え方です。屋内の快適さを保ちながらも、自然を感じられる場所。リビングの延長に、風と緑を取り込む“外の居間”をつくることで、住まいの魅力がぐっと広がります。

私たちが設計した「庭間の家」では、LDKの延長線上に、半屋外の空間＝アウトドアリビングを設けました。木塀で囲まれたこの空間は、外からの視線をやわらかく遮りつつ、空と風を感じられるプライベートな庭になっています。

軒を深く設け、デッキスペースにはハンモックを設置。天井や床には木を用いることで、屋内との素材感のつながりを意識しました。さらに、天井の一部に開口を設けてシンボルツリーを迎え入れることで、室内からも緑が感じられるようになっています。

夜にはライトアップされた植栽がやさしく空間を彩り、昼とは違った落ち着きのある表情に。季節や時間帯によってさまざまな表情を見せるこの場所は、読書やコーヒータイムはもちろん、子どもと遊んだり、友人と過ごしたりと、暮らしの中に自然と溶け込んでいます。

アウトドアリビングは、単なる“庭”ではなく、もうひとつの“居間”として、家の魅力を大きく広げてくれます。ぜひ、家づくりの中に「外とつながる居場所」を取り入れてみてはいかがでしょうか。