みなさん、おはようございます。大阪、岸和田、南大阪、和歌山を拠点に『住まいに愛着を』をコンセプトに、住まうごとに味がでる家づくりを目指している　I Livel田辺弘幸建築設計事務所の田辺です。

昨日はJIA近畿支部青年委員会で建築家出江潤さんの事務所を訪問させて頂きました。出江さんのお話や先輩建築家のお話などとても熱く勉強になりました。

出江さんは建築家出江寛氏のご子息で、子供のころから建築家の英才教育を受けていたそう。建築家たるものこうあるべきという姿勢をたたき込まれて育ったそうです。出江寛氏は懸魚のある製図工場やかわらミュージアムなど、素材そのものの活かし方が群を抜いていました。例えば、安価なトタンを使っても、神々しい空気を纏う空間をつくられていました。

素材への徹底的なこだわりは、出江潤さんにも継承されているようで、近作ではコンクリートブロックを使用した作品群を手がけられています。

目から鱗だったのが、コンクリートブロックは地域材料で、リサイクル材料であるという視点。コンクリートブロックは重いので、生産工場から近い範囲で消費されるそうです。セメントの原料はどうしても輸入に頼る部分があるようですが、砂や砕石は地域で採れたものであったり、解体したコンクリートを砕いた再生材料を使うようです。ですので、ブロックの表情には地域性があり、近畿のものと関東のもの、九州のものなどでそれぞれ質感に違いがあるようです。

素材へのこだわりと同時に、細部へのこだわりもとても勉強になりました。椅子や棚などの家具はもちろん、事務所のブラケット照明やドアのクローザーまで、オリジナルで製作されていました。そういった細部の積み重ねでつくられた空間は、密度が高い上質な空気感をつくられていました。

実務をしていると建築の議論をする機会がなかなか減ってしまいます。とても刺激的で貴重な機会を頂きありがとうございました。

では今日はこのへんで。良い１日を！

↓貴重な西宮教会の原画ドローイング

  痺れます。