『PUBLIC LIFE パブリックライフ』青木純、馬場未織著

今日は最近読んだ青木純さんと馬場未織さんの共著『パブリックライフ』について。この本は賃貸住宅、飲食店、公園、ストリートといった公共空間のあり方について、新しい視点を提供する一冊です。

著者の青木純さんは、まちの大家として知られ、10年以上にわたる活動を通じて、賃貸住宅や飲食店、公園、ストリートの業界常識に挑戦し続けられています。特に「青豆ハウス」や「都電テーブル」といったプロジェクトは、住人と大家が共同で運営する新しい形のコミュニティを生み出し、地域の食生活やまちの再生に大きな影響を与えています。また、「大家の学校」では、愛のある大家を育成されています。

本書の中で、大家、家、飲食店、公園・ストリートをひらくことの大切さ、住人との関係性を重視したまちづくりの重要性を説いています。よい湯加減であることが大切。冷めていても熱すぎてもだめ。関わる人たちとよい湯加減を一緒につくっていくことでありのままリラックスできる場をつくっていける。その実践の過程が書かれています。

また、馬場未織氏は建築ライターとしての視点から、キーパーソンへのインタビューを通し、これらの活動がどのように社会に影響を与えているかを解説しています。

『パブリックライフ』は、単なる建築や都市計画の手引きに留まらず、人々の日常生活に根ざした公共空間のあり方を再考するための、実践的な知見を提供する一冊です。ごきげんな暮らしの場を耕す「パブリックな日常」のつくりかたを事例を通して学ぶことができます。私たちが住むまちをどのように豊かで魅力的なものに変えていけるか、そのヒントを与えてくれる一冊です。

では今日はこのへんで。よい１日を!