石井修さんの「天と地の家」を見学！

石井修さん設計の「天と地の家」の見学会に参加させていただきました。

石井修さんは、緑と共生した建築を多く残されている建築家です。目神山の一連の住宅や、ドムス香里などが有名です。

「天と地の家」は１９７４年竣工で、今から４５年前の建築です。その当時に、このように環境と共生する緑の建築をつくっていたというのは、とても先進的なことだと思います。

建物の外周部には、塀の代わりに石積の斜面が設けられ、緑で囲われています。現在は木が切られてしまっていますが、以前はもっと茂っており、建物が隠れる程だったと思われます。

周りの環境に特徴がないニュータウンの中で、周囲には閉ざしながらも街並みに貢献する素敵な計画だと思います。

内部は、明るい草屋根の庭や、陰影のある大小さまざまな中庭や坪庭が設けられ、プライバシーを守りながらも、空と土を感じる空間に魅せられました。

陰影のある内部空間は、落ち着いた佇まいで、とても良かったです。

他にも、軒の高さ、木製建具の納まり、高低差を活かした断面計画などなど、とても勉強になりました。

今回の見学会は、一般社団法人　住宅遺産トラスト関西が主催で開催されました。現在「天と地の家」は売りにだされており、価値に共感される方に継承されると良いなと思います。